ストルターマン教授の驚き「なぜ日本企業のDXは遅いのか?」
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NEXT DX LEADER マガジン
2023年11月17日号
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★★★今週のテーマ「過去の成功体験が変革を阻む」★★★
DXの概念を提唱したエリック・ストルターマン教授は、テクノロジーの変化については「当時から想像できたので特に驚きはなかった」としつつ、最も驚いたのは「社会や組織の変化が予想より遅かったこと」と語っています。
■DX提唱者ストルターマン教授に聞く「なぜ日本の大企業は変化できないのか?」
その理由について教授は「文化」と「伝統」という言葉をあげ、解決の道として「リーダーシップ」をあげています。ただ、トップだけが強くても、専門性をもったDX人材がいないことには着実な推進ができません。
この点について、DXIA代表の石川恵理香さんがAZCA,Inc.東京事務所代表パートナーの奥村文隆さんにインタビューした動画では「デジタル人材の給与アップ」が必要と指摘しています。
■日本のDXを加速するには「デジタル人材の給与アップ」が必要だ
給与アップ、すなわち専門人材の適切な待遇を阻むのは、終身雇用や年功序列などの「雇用慣行」と「人事制度」、そして「組織文化」だということ。DXの前に「人事体制も含めたデジタル化」が必要、という指摘にはうなずけます。
また、Goldratt Japan CEOの岸良裕司さんは、部分最適の仕事のルールをシステム化し、それを何年にもわたって固定化してしまうリスクについて指摘しています。
■そのDXは「コンピューター屋さんを儲けさせてしまう」だけではないか?
そのようなシステム化は標準システムのカスタマイズを必要とし、何年も余計なコストが垂れ流されてしまうことに。つまり「オペレーションのルールを変えなければ、IT化する意味がない」ということです。
日本企業のDXがまだまだ道半ばであること、それを阻むのは日本型雇用を含む「過去の成功体験」であること、といった本質的な議論がこれから起こってくるのではないでしょうか。
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★★★今週のトピックス「給与明細のウェブ化」★★★
ペーパーレス化の流れの中で、給与明細をウェブで閲覧できるようにして、紙の明細の配布を廃止した会社も多いのでは? しかしそのウェブの給与明細、ちゃんと見られているでしょうか? キャリコネニュース読者の製造業で働く30代女性は、編集部にこんな悩みを打ち明けています。
…給与明細が紙からWEBに切り替わりました。当然使い方の説明はしたのですが、スマホからもログインすれば見られるのに、閲覧を諦めて毎月の自分の給与明細を知らないまま働く高齢社員が続出…。
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